悶絶滑舌! PART2

そんじょそこいらの滑舌文では物足りない貴方!
どうぞ、お試しあれ♪(作・ヘロミン)

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■ タ行 ■

おっとっと、裏の竹垣に竹立てかけたのは向こうの竹屋の竹坊か、それとも突然の突風で竹が勝手にとっととっとと動いて立てかかったのか。父たちにそう問われ、辰年生まれの土田は適切な機転でとっさに弟たちと妹たちの仕業だと徹頭徹尾たてつき徹底的に闘ったが、不特定多数の匿名希望の人たちに告げ口され、とうとう観念。罰として単純で楽しくないカムチャッカ突端の越冬隊に挑戦しろと、高崎の先の北高崎の母たちと杵築市北杵築の父たちにちんちくりんな宣告をされたというが、沈痛な面もちでとんだことだと唱えたことにより越冬隊は取り下げ。カチカチ山のつるつるつるつる鶴首は赤鶴首か白鶴首か黄色鶴首か真っ黒くろくろ鶴首か地質学的調査をし、夜飛ぶ鳥の特質を秩序立てて語ってるということで手を打たれた。とてつもないちんちくりんな出来事だったが、真相は裏の竹垣に竹立てかけたのはチョボチョボの父たちが竹立てかけたかったからチャキチャキの父たちが竹立てかけたのだというのだからチャンチャラおかしい。


■ ダ行 ■

よだれだらだらだらだらよだれ会は日本を代表する伝統的な行事。初代だらだら大賞であらせられたのは淀川大左右衛門殿でした。今月土曜日に開催された第609回よだれだらだら退会で汗だくだくになってだらだら闘った梅津伝助は堂々だらだら大賞をいただき、戸惑いつつもオランダの応援団に電報を打電したそうです。電話できたのですが、梅津さんは先祖代々だらだらの練習に力を注いでこられたそうで、現代だらだらよだれの第一人者だったのです。では、よだれだらだらだらだらよだれは彼に任せて、私はへどろどろどろどろどろへどろで頑張ることにさせていただきます。


■ ナ行 ■

 庭の楡の根に抜きにくい釘がニューッと首を出し、何の因果なのかなかなかの浪速の絹物に治しようのない穴を開けられ何気なく涙ぐむアイヌの女。そんな何気ない涙涙に濡れた濡れ鼠は、猫板の上の子猫に眺められ狙われ舐められるが逃げないとは涙ぐましい限り。あの布はなもない布なの名もない布なの名もない布なのだが、七曲がりにクイナが街の親に似ぬ野々宮鬼子に「その布は灘だな灘だな灘なのだな」と涙声で罵られ、庭の楡の根の浪速の絹物は灘だな灘だな灘なのだなと、涙ぐむアイヌの女も納得。その布は京の生鱈・奈良の生真魚鰹・二条西の鰊の煮物・長野の生米七粒ナタ豆七粒に並んで、日本七大謎の名と認定。そんな七謎に何謎を足したら七十七謎になるのか。二回の荷主の荷物は人気のない濡れ藁で、ぬるぬるぬるりぬるりぬるぬるぬるりぬるりぬるり。ねじれたねんねこと寝違えた猫の子の七癖は、野々宮鬼子をのんのんのろのろのろりのろりのろの野々宮と罵ることだな。


■ ハ行 ■

東北地方では母の日に福袋をプレゼントするらしいので、へっぴり腰の堀原特派員は不服ながらも、不幸な夫婦に菱の実と福島の紐が豊富に入れられた羊皮紙の福袋をひとつひとつプレゼントしました。二人はへらへらへえへえと微笑み、菱の実をひーふーみーとふくふく数え、氷雨降る冬空のもと必死で早く走ったという堀原特派員の話に、是々非々主義で腐敗した軽佻浮薄な私設秘書を通して御礼の奉書をお送りになられました。浅はかな堀原特派員はその奉書に火をつけ火吹き竹で火お拭きになられ、奉書はふわふわふかふかひらひらおひらひらの灰になられ、匍匐前進中のフランスのホルヘ子爵に降り注いだとは不幸な話。


■ マ行 ■

「馬の耳に念仏、寝耳に水」とは見目のいいママの口まねだが、魔物から身を守るための呪文なので、万一みかんを皆々様で南の女・間の女に向かって申せとママの娘に申しつけましたが、申したことやら申さぬことやら、申したら申したと申しましょうが、申さんけりゃこそ申したと申しませぬ。また「駒込のすももも巣鴨の桃も桃のるい、駒込すももも巣鴨桃も桃のうち」は我が儘者で下げ前髪のママの姪の物真似で、木綿物のムームーをまとって舞いを舞いながら申すと、親カモメ子ガモメ孫カモメを身悶えさせますが、息子の大豆生田君に拝みゃがれと申しましたところ、替わりに猫が拝みゃがり犬が拝みゃがり馬が拝みゃがり、山津波に見舞われて前が見えなくなってしまいママの目も目も耳も耳も胸も胸ももうみんなミエなのでメソメソの大豆生田君。ミュンヘンの目医者が右の耳の中に目薬をささせましたところデモでもめましたが、みんな身重なお前の身を思うため黙々と揉み手を続けるのみでありました。


■ ヤ行 ■

用務員さんの夢は、雨に濡れる宵闇坂の名称の由来を読み解き英雄として一躍有名になることらしいが、用務員さんももうよろよろよぼよぼのよいよいで、湯屋へ行くにもゆらゆらゆらゆらゆらりゆらりゆらりよろけてしまい、嫁に寄り添われてやっと湯屋番に四百円支払える様子故もはや猶予はない模様。しかし勇気凛々やる気満々な用務員さんは、眉毛が怪しい与野党員であらせられる村山弥生議員やヨーロッパのユトレヒトで居合屋と八百屋を嫌々ながら営むヨハナーン・ヤコポ氏やらの弱みを握ってゆるゆるゆったりゆらゆら強請り、山のよう中根を用意させ、由来を読み解く夢を叶えて有名人になり英雄としてこの世を去ったとは世も末。そんな用務員さんの読み解いた宵闇坂の由来は「安土桃山時代に鎧武者が、宵闇迫る絵目の夕暮れなのに宿屋へたどり着けずよよと泣いたことにより」というものだった。


■ ラ行 ■

前略アンリ・ルネ・ルノルマン様。体の悪い老齢の俺だがクロレラの類似品からつくられた薬を飲んだらコレステロールと別れられたので、苦しいクリスマスも楽しいクリスマスとなりました。もろもろのいろいろをおろおろいらいらしながらも忘れられない69日間のリベリア旅行中、6ドルを支払わなければならない有料道路と言い改められねばならないような黒々とした黒塗りの道路で、ルーレット勝利者である彼らにウクレレが贈られ、彼らはポロポロポロポロと落涙。それらを隣のライブラリーからでれでれしながら冷静に見る流浪舎の群は「俺らはパレルモ出身だ。コロラドなどではなくパレルモパレルモパレルモだ、烈々たるパレルモなのだぞ」とおっしゃられたが、ろれつも回らずしどろもどろでお笑いになられ、今のところは治療中らしい。さらばアンリ・ルネ・ルノルマン様。レオナルド・メトロポリタンより心からの御礼の贈り物としてロイヤルとろろ芋を贈ります。


■ ワ行 ■

我々は言わねばならぬことを言わなければならないと思うので、わははわはははと笑われるのはわかってはいるが言おうと思う。笑わば笑え。我々は笑われるのは構わないが、哀れまれ嫌われ騒がれるのはかなわない。昭和生まれの私は言われねばならないと思われることを言われるのは良いが、言われる謂われのないことを言われるのは気に障る。そういうわけで、私は言わねばならぬと思われることを岩井佐和右衛門殿に言おう。「岩井佐和右衛門殿、わかりづらい岩井殿の教え方では私は和歌はわからないからわかるような話術で教えろ。それに岩井殿のたったひとりの和歌ので氏である小笠原連次郎殿の替わりに和漢混交の和歌を詠わされ、あわよくば岩井小笠原和歌作品集を買わされ支払わされるのはもうこりごりだわ」


■ 外来語(ツァ・ファなど) ■

ドレミファソラスィドでできている西洋音楽の題名は読みにくいものが多い。だからゆっくり例を挙げてみましょう。たとえばラコッツィ行進曲、リュッツォウ協奏曲、ヴォツェック、クロイツェル・ソナタ、ヴュルテンベルク・ソナタ、ホヴァンシチーナ、ナヴァラの娘、パルティータ、パンジェ・リングァ、ファウスト序曲、フィレンツェの思い出、ボリス・ゴドゥノフ、マラゲーニャ、ミニョンの歌、メフィストフェレ、ディヴェルティメント、トゥーリランガリラ交響曲、トナディーリャス、メリー・ウィドウ、メディア、アイヒェンドルフ歌曲集、リチェルカーレ、アルフォンゾとエストレルラ、アンダンテ・ファヴォリ、イェヌーファ、イェリョムーシカの子守歌、インヴェンション、ウィーン気質、エディプス王、オルフェオとエウリディーチェ、コシ・ファン・トゥッテ、サント・ジュヌヴィエーヴ・デュ・モンの鐘、ジェロルスティン大公女殿下、タヴェルのミュゼット、トゥーランドットなどなど。作曲家の名前もマニュエル・デ・ファリャやテュドール・チョルテアやマルセル・デュプレなどわけがわかりません。


■ 安達成彦より ■

 一部の志望者を震撼させた悶絶滑舌PART2です。前回より辛いのが多くなってるなあ。さて、経験者向けのブレス(息継ぎ)の目安は……

■タ行/0〜2回
■ダ行/0回
■ナ行/0〜1回
■ハ行/0〜1回
■マ行/0〜1回
■ヤ行/0〜1回
■ラ行/0〜1回
■ワ行/0〜1回
■外来語/0〜1回

 わかりきったことだけど、ただ早口で読めればいいというものじゃないからね。最初は何度ブレス入れてもいいから、丁寧にきれいに正確に発音できるように練習することが大事です。
 で…… これはそうそうカンタンにはできません。一発でスラッと言える人なんて、プロ俳優にだって滅多にいないから。練習に練習を積み重ねてください。1ヶ月……いや、3ヶ月も練習すれば言えるようになるよ。
 がんばってください。